組織の旧いOSを新しいOSに入れ替えよ

昔のように一つの商品が5年、10年と売れ続けることはなく、競争優位性が保たれなくなっています。今までのような効率性、生産性を求め1年先の計画を立てて、それをPDFで回していくかたちではなく、イノベーションの差こそが会社の競争の優位性となります。リアル・即・個人起点・強み重視、そしてコラボレーションをキーワードに新しいOS(オペレーションシステム)へ変化。

 

左脳より右脳。個人の「内発的動機」を高める

人事考課や人事制度に時間を費やすなら、個人のやりたいこと、自分らしさを高める工夫をし、個人の内発的な動機を大切にしましょう。山登りが好きな人は、1000メートルの山の次は2000メートルへと挑戦しますが、誰もがそうとは限りません。本当にその人が成長、チャレンジを求めているとは限らないのです。内的な動機を高めていくことに時間を費やすべきです。

 

今までの外発的動機システムより個人の成長による学習意欲が大切

今までのように、半年に1回目標を立て、フィードバックして、1年ごとに総括するのでは、内発的動機は高まりません。もう一つ大事なのは、内発的動機の見える化です。個人のコンピテンシーの水面下にある内発的動機と外発的動機を組織のみんなが知っている状態をつくります。常に、みんなで内発的動機に問いかける場をもつことが必要です。

 

人事考課に時間をかけず、自分ごと・みんなごと・世の中ごとへと意識を高める時間をつくる

若い人たちの言うように、会社にお金も地位も求めない、自分らしさをつくらなければいけない時代になりました。会社の中で、学習して、自分ごと、みんなごと、世の中ごとを回していく必要があります。自分らしさはその接点の中で磨かれる、まさに「世間」という価値観がまた出てきました。自分ごとやみんなごとを回す、個人起点の組織づくり。

 

社長よりも現場の社員の方が真実を知っている

会社の抱える問題や課題の複雑性が増し、その流れは加速しています。まるで御神輿のように、誰が頑張って担いでいて、誰がぶら下がっているのか、社長よりも現場の方がよくわかっています。とにかく現場の状況は変化が早い。人事考課している時間はもう無いのです。

 

能力ある人とそうでない人の成果は〇〇倍も差が出る

能力がある人とそうでない人、生み出す成果には300倍の差があります。2 : 8の法則になっていて、B評価を境に、C評価D評価周辺がいっぱいいます。これを、一番下のところのC評価D評価をつくるために必死になっても、意味がありません。能力がある人とそうでない人、それは現場がちゃんと分かるので、わざわざランク付けをしても時間の無駄なのです。

 

お客様の幸せ、社内の幸せを基点に即ビジネスモデルへ

目標を立てようとしているときには、もうそこには上位目標はありません。イノベーションの数こそが競争の優位性。30名の組織だとして、その一番末端のところまで目標を立てるときには、もうこの商品ではなく、いつの間にか違う商品に変わっているかもしれないのです。

 

個人でも組織でもなく「チーム」視点を大切にする

個人でなければ仕事が進まない比率とチームでなければ進まない仕事の比率は、今では50 : 50になっています。医者、麻酔師、看護師、誰であっても上に対してものを言えるような関係でなければ、患者は死んでしまいます。その完璧なコラボレーションが必要なのです。チームワークの重要性は、これまで以上に高まっています。

 

縦割りで解決できるほど甘くない!クロスファンクションチームのあり方

縦割りの組織でモノゴトが解決するような、簡単なものではありません。お客様の抱える問題を解決しようとしたら、一人では絶対に無理です。これからは、縦も大事ですが、横のつながりがとても大切になってきます。縦割り型組織から、クロスファンクションチームへの変革を求められる時代です。

 

個人ではなくチーム全体の発揮能力を高めるチーム評価

個人のコンピテンシーも大切ですが、それ以上にチームのコンピテンシーが大切です。例えば、「人財士」をつかって、優秀なチームの行動特性を研究、分析します。そのチームの中はどのようにチームビルディングが組まれているのか、どのように行動しているのかを観察して、自身のチームにも、チームコンピテンシーを導入することが大切です。

 

今ここ、内省の大切さ。大人の成長に欠かせない2つこと

自分が目標に向かって、何をやってきたのか。常に、自分自身、また組織の中で常に問いかけるような時間、場を持つことが大切です。内的価値の見える化には、マネージャーの対話力が必要です。大人の成長というのは、単に上司に言われたからと言って、促されません。自分自身の成長には、部下をもつこと、師匠がいること、この2つが必要です。

 

評価で自分を知るのでなく、ピアプレッシャーで自分の評価を知る

これからの時代は、市場規範と共同体規範が出てきます。とくに、この共同体規範が高まってきているように感じます。仲間のFacebookで活躍している姿をみて、よし、私も頑張ろう!と思うように、ピアプレッシャー(同調圧力)がかかり、良い共同体、コミュニティーのなかにいれば、自分もどんどん高めていくことになります。内的動機をどのように高めるか、良い仲間をどのようにつくるのか?それを考え、行動していくことが、これからの時代必要になります。

 

ESなくして生産性向上なし!

ESなくして生産性向上なし!働き方改革なし!働き方改革は、国が打ち出しているから取り組むのではない。「リモートワーク」や「テレワーク」など、新しい働き方に注目が集まっていますが、あくまでもそれは、社員のはたらく環境、そして社員が活き活きとはたらける環境を整えて、一人ひとりの人間性を尊重することが目的となる。

 

「働き方改革ロードマップ」から自社のシナリオを考えよう

政府から発表された「働き方改革ロードマップ」。ワークライフバランスを基本とした柔軟な働き方や同一労働同一賃金の問題、副業についてなど、旬な話題が記載されている。これから10年先の会社の未来、社員と共に考えるキッカケになる。

 

ひとくちに”無期転換”と言っても働き方は多様

改正労働契約法とは、「期間の定めの有無以外は、原則として有期労働契約時の労働条件と同一となる」つまり、有期契約から5年経ったら、期間の定めの無い労働契約になるということ。あくまでも有期契約から無期契約に変更するだけであって、正社員になるというわけではない。

 

無期転換のルールづくりは平成30年4月までが重要

約40%の会社は、「無期転換したい!」と有期労移動契約の方から申し出があった場合、「どんどんやっていこう!」という前向きな姿勢を示しているが、そういった会社でも、「でもあの人から言われたら困るな…。」という人がいるという。さて、どのように対応したらよいだろうか。

 

無期転換ルールの例外

改正労働契約法には、対象外となるパターンがある。その一つが「高度専門労働者」と呼ばれる方。例えば一級建築士や、社会保険労務士、勤務している弁護士で、給与が1075万円以上という非常に高い方。もう一つの対象外が、定年後引き継いで雇用される方。ポイントは、就業規則を変えるということ。

 

「雇い止め法理の法制化」とは?

もう一つの改正労働契約法の目玉である「雇い止め法理の法制化」について。これまで、数々の「雇い止め」に関する判例がでており、今回の改正にあたり、法整備された。東芝柳町工場事件や日立メディコ柏工場事件、丸島アクアシステム事件の判例や背景をもとに、その法制化された内容を紹介します。

 

労働契約法改正に伴う組織体制 3つのパターン

平成30年から動き出す改正労働契約法。どのような形で受け入れの方法を整え、組織の改革を進めていけばいいのか。主に、「全員社員タイプ」「パートタイマーで雇い止めする人と正社員にする人を分け、無期転換は存在しないタイプ」「パートタイマーから無期へ、さらに正社員へと転換できるが雇い止めもあるタイプ」という3つのタイプに分けられる。

 

改正労働契約法の対応の必要性に気付いていますか?

改正労働契約法について、ある飲食業界の会社と打ち合わせ。社員の情報を調査してみると、無期転換の対象になる有期労働契約の方がたくさんいることがわかった。パート・アルバイトの方に対して同一労働同一賃金の考え方から賃金水準が問題になるなど早急に対応が必要。解決策として提案するのは限定正社員制度。

 

非正規社員と限定社員混在による労・労対立問題

働き方の多様化に対応して、限定正社員制度を導入する。例えば、ユニクロやスターバックスは、すでにそういった問題について会社の戦略と合わせて積極的に対策を取っている。昭和型正社員ではなく、現代の個人や組織が抱える多様な課題に合わせた柔軟な働き方をどのように導入するのか。

 

限定正社員導入で未来を先取り

日本は先進国の中で労働生産性が低い。AIの発展により、労働市場は大きな変化を迎える。例えばタクシー業界では、自動運転により近い将来、37万人の雇用移動があるといわれる。このような雇用流動化など社会的背景、はたらく個人が抱える課題を踏まえ、優秀な人材の確保・定着のためにも限定正社員制度の導入が有効である。

 

限定正社員制度導入フロー

では、限定正社員制度を導入するにあたって、どのようなスケジュールで進めていくのだろうか。実際に導入を進める、埼玉県を中心に30店舗を構える美容室の事例から導入の進め方を見ていく。限定正社員は、勤務地限定、職務限定、時間限定の3つのコースに分かれる。

 

限定正社員制度導入に伴う諸問題

限定正社員制度を導入すると、転換に関するルールづくりが必要になる。限定正社員から正社員にする場合、正社員から限定に移る場合、または契約社員から限定正社員、または正社員に移る場合、など。また、雇用保障の問題についても整えていく必要がある。

 

限定正社員制度に関わる規定とは?

適用範囲・定義について、トラブルを回避するためにも、限定正社員を対象とした規則を定めていくと良い。職務限定に関して、専門職または高度専門職として採用した場合、限定正社員だからといって正社員よりも給料が低いということはない。

 

勤務地限定正社員のポイント

勤務地限定の場合、勤務地を一定地域やエリア、ブロック別に分け、その区分の基準を決めます。通勤圏内はどの範囲なのか。交通機関は定めるのか、それとも公共交通機関なら何時間、自家用車なら何時間など、それぞれの範囲を明確に定めることが、重要である。

 

職務限定正社員のポイント

職務限定の場合、高度専門職とその他の専門職との区分が必要。高度専門職の場合は比較的解雇が緩く整理解雇がしやすいが、専門性が高いため、解雇してしまうと次の人材を雇用しづらいという点も踏まえて、規則を整理する。トラブルを回避するためにも、雇用区分を明確に分けておく必要がある。

 

時間限定正社員のポイント

時間限定の場合、シフトをどのように組むのかがポイント。シフトの組み方によって、時間限定の詳細を規定化する。時間限定は、同一労働同一賃金とも関係し、同じ時間働いていれば同じだけの給料を払わないといけない。手当に関しては同一労働同一賃金の考え方において差を認められているため、どのように設けるのかが重要になる。

 

社員区分転換ルールの必要性

限定正社員から正社員になる場合、そして正社員から限定正社員になる場合、前者の転換の方が難しい。そのため、限定正社員制度を導入するにあたって、転換のルールがとても重要になる。転換するにあたって、どのような条件を設けるのか、それぞれのパターンを想定してシュミレーションしてみる。

 

非正規社員戦力化のための処遇制度のポイント

処遇制度をどのように作るのか。このあたりが一番頭が痛いところだと思う。例えば短時間正社員の場合、労働時間が短いので、同じ人事考課制度を使って同じ評価をしていたら、同一労働同一賃金の問題になってしまうが、業務内容も責任範囲も違うので、別の評価基準を使っているのであれば、労働者側から訴えられても説明がつきます。

 

限定正社員制度導入のポイント

雇用保証の問題や、解雇条文についても、具体的な整備が必要。事業所の閉鎖や職務廃止の際に、直ちに解雇が有効とされるわけではありません。解雇をする場合には整理解雇の4要件が必要となります。専門性の高くない職務限定についても解雇回避の努力をしているのか。職務限定の場合の能力不足について、あまり規定化していない会社が多い。

 

同一労働同一賃金の問題をどう捉えるか?

現状、同一労働同一賃金における判例はまだほとんどない。しかし、正社員と非正規社員の労働条件の違いを加味して賃金の格差を設ける判決は「ハマキョウレックス事件」と「長澤運輸事件」で、ある程度判例が出ている。この判例から学ぶ、同一労働同一賃金に対応した仕組みとは。

 

非正規社員の雇用に関わる判例<長澤運輸事件>

長澤運輸事件は、セメントの運送会社の運転手が定年後正社員として嘱託契約をして2者間で起きた賃金格差が問題となった。正社員の頃と嘱託契約へと変化した後で、賃金を8割にしてしまったことが原因だ。地裁では会社が負け、高裁では会社が勝った。労働契約法20条の問題、その他の事情を勘案する必要がある。

 

非正規社員の雇用に関わる判例<ハマキョウレックス事件>

ハマキョウレックス事件は、一般貨物運送業の正社員と契約社員の賃金格差の問題をどのように解決するのかという問題。正社員には基本給と手厚いの手当があり、契約社員には基本給のみの支給。議論の中心は、どこまでの差は良くて、どこまでの差はダメなのか、という点。同じ部分と違う部分を明確にし、認められる範囲がどこまでなのかが議論された。