事例指示ゼロ経営
指示ゼロ経営
『指示ゼロ経営 リーダーが「何もしない」とうまくいく。』の著者の米澤晋也さんは、
社員一人人が自分の意志で自分の個性を活かし、
自分たちで決め、考え、判断し、学び合い、行動する愉快な集団
世間をアッと言わせる「たくらみ」ができる集団になる指示ゼロ経営を提唱しています。
自分たちで決めて、実行して、検証することを、判断して指示する人と指示される日地に分けることなく、PLAN(計画) → DO(実行) → SEE(検証) までの一連の流れを全てのメンバーが行っていきます。
米澤さんの言葉を借りると、
課題発見 → たくらみ → 学び合い → 実践 → 検証 までを自分たちで行い、
自分たちで達成に責任を持つことになります。
自分たちで学び合いながら育ち、勝手に賢くなっていく集団であるとも言えます。
指示する人とされる人に分かれた組織では、指示する人よりもされる側の人の方が圧倒的に数が多く、指示を待つ時間や判断を確認する時間が多く発生します。
指示ゼロ経営ではそれぞれのメンバーが考え、協力しながら、課題発見から実践・検証までをリアルタイムで進めていくことができるため、組織としての全体最適化を図ることが可能となります。
指示ゼロ経営になると何が良いのか?
指示ゼロ経営のメリットをまとめると、以下になります。
・学びの数が増える
・分からないことを放置しなくなる
・教えた側が一番学ぶ
・一人では思いつかないアイディアが出る
・お互いにメンタルケアができる
・1か所に負荷が集中しなくなる
一人一人が主体的に価値判断行動実践を行っていくことで個人の学びの機会が増え成長につながるだけでなく、学びの共有を行うことで、一人の気づきや学びはメンバー全員の体験価値となり組織全体の学びと成長のスピードが加速します。また、多様な視点・価値観での気づきは、複雑な時代における変化への対応をしやすくなります。
指示しなくなる経営
指示ゼロ経営は意図的に作り出せるものではなく、自然とそのような組織になるのを待つ必要があります。
指示ゼロ経営が大切にしていることは以下の3つです。
・一人も見捨てない
・心理的安全性
・望みの統合
誰ひとりとして見捨てることなく、メンバー全員が安心して働ける心理的安全性を確保していくこと、そしてメンバーそれぞれの思いを共有し共通する思いの重なりを明確にしていくことで指示が必要なくなる組織への流れが出来上がってきます。
私たちにできることは、このような環境を整え、あとは信じて待つことです。
それは、発酵食品が醗酵していくのを待つのと同じような感覚です。