イノベーションは対話と遊びの中にあふれている
「“イノベーション”って、偶然の産物でしょ?イノベーションを“起こす”っていう感覚がよくわからない」そう感じている方、いらっしゃいませんか?
実は、この「イノベーション」という感覚は昔から私たち皆が持っています。例えば、私で言えば小学校の放課後です。
私は小学校の頃、相模川で釣りをするのが大好きでした。友達と一緒に「よし!釣りに行こうぜー!」と言ってよく釣りに行きました。そうすると、10cmぐらいの小さな鯉が釣れます。友達と一緒に「じゃあ次はエサ変えてみようよ!」「じゃあ次はミミズにしてみようか!」「よしじゃあエサの配合変えてみようぜ!」となって、また次は30cmぐらいの魚が釣れたら「次はリールを使って釣ってみようよ!」「50cmぐらいの魚に挑戦しようよ!」こういうように、いつもいつも、常にイノベーションが皆さんの中にも起きていたのではないでしょうか?
でも、「会社」という形式になると、なぜかこの“イノベーション”という感覚が無くなってきてしまう。でも、そうじゃないのです。今も、毎日が変化の連続です。毎日がストーリーの連続なのです。
「10cmの魚釣れた!」「次は30cm!」「次は50cmにしようぜ!」「じゃあ、次はこの池の中で一番でっかい魚釣りに行こうよ!」こんな釣りに行く仲間と小学校の頃遊んでいた思い出や感覚が、実は、いまの仕事においても内的動機になっています。
皆さんの中には、もしかしたら「そんなのただの遊びじゃん!」と言う方がいるかもしれません。でも、本田宗一郎氏は、こんなことを言っています。
「遊びも真面目にやれば仕事になる」。
「釣りに行こう!」と呼びかける少年、こういった人を「越境人材」「イノベーター」と言います。じゃあ、この“イノベーター”は、どのように成長していくのでしょうか?
まず最初は、「支持されたことだけをする」
次は、「与えられた役割の範囲内であれば支持が無くても遂行する」
だいたいこのあたりは、皆さんの会社の中にもいらっしゃるかと思います。
「既存の業務分野であれば自分で判断して業務改善を行う」
「新領域の業務分野でも創意工夫しながら改革に挑戦し状況を変えていく」
この辺りになってくると、中々少なくなってきます。
そして最後、「既存の価値とは別次元の新しい価値やビジネスモデルを創造する」
なかなか、ここまで行く人は居ないかもしれません。