越境人財型社員のイノベーション推進力


 

越境人財には、様々な行動の兆候があります。

例えば、「ビジネス感覚を磨くために情報収集や自己研鑽にいこう」とか、外部との積極的な意見交換、いろいろなアイデアの検証・整理、即効プロトタイプをつくる、社外における勉強会やセミナー等の情報収集、などなど。

求められるレベル以上のスキル習得に向けた努力、裏方の取り組みがあります。

 

要は、自分の領域外のことでも段々と行動が変わってきます。横槍を入れたり口出しをしてくる、はみだし力が半端じゃなくなってきます。

以前取材した2社のホラクラシー経営をおこなう未来型組織では、仕事の内容や実績で評価をするのではなく、「雑談力」や「はみだし力」を評価して給与を決めるという話もありました。

 

 

未来型組織というのは、会社という概念的な集合体ではなく、仕事の意味で一つのチーム、コミュニティになっています。仕事の中身ではなくて、仕事の意味を問います。

例えば、有名な「レンガ積み」の話です。

ある旅人がある所に行ったら、3人のレンガ積みに会った。

そのレンガ積みをしている3人に、それぞれ話を聞いてみた。

1人の人がレンガを積みながら「なんだこの仕事本当に面白くないな」とブツブツ言いながらレンガを積んでいた。

2人目のレンガ積みの人は黙々と仕事をしていた。「なんでレンガを積んでいるの?」「それはお金がほしいし、家族を養うためにはしょうがないんだよ、今のご時世、こんな仕事しか無いからね」と言っていた。

3人目は、「私はね、ここに立派な教会を作っているんですよ、教会を作るためにレンガを積んでいるんです」と言う。

まさに、同じ仕事の内容でも、仕事の意味でつながっているかどうかが重要。つまりは、「教会をつくる」という、仕事の意味でつながっている者同士、これこそが、これからのチームでありコミュニティであるのではないでしょうか。