トップからの業績目標の振り分けによる外発的動機より学習意欲が大切


今までのように、半年に1回目標を立てて、そして半年に1回フィードバックをして、1年後に総括をするというサイクルでは、内発的動機は高まりません。

大事なのは、「内発的動機の見える化」です。

例えば「田中君はどんな価値観を持っているのかな?」「どうしてこの仕事をしているのかな?」「山田さんは一体何を大切にしているのかな?」このようなことを会社の中で共有されなければいけない。会社の人たちがどのような目的を持っているのか、あくまでもスキルであったり、あくまでも今目に見えている個人特性、個人の行動は目に見える部分です。

一体なぜその行動をとるのか、どうしてそういう思考をしているのか、その水面下は、内発的な動機、または外発的動機があるはずです。よって、内発的動機と外発的動機、それらの動機が一体何なのかということを組織のみんなが知っている必要があります。それが、学習ということです。

ピーター・センゲ氏が、「学習する組織」というのを言っていますが、まさに組織のみんなで、なぜこの会社にいるのか、どうしてこの仕事をしているのか、ということをお互いに問いかけあって、○○さんはこういう理由で今日この場にいますよ、私はこういう気持ちでこの会社にいますよ、ということを常に問いかける場を作っていく必要があります。

イチローやオリンピックを目指していく人であれば、自分らしさがはっきり出るかもしれない。しかし、ほとんどの人は、ぼんやりした自分らしさなのかもしれません。その中で、自分らしさがなかなか見つからない、と悩む学生や若い人たちが多いように感じます。