プロジェクト立ち上げのおもい

「はたらく=傍を楽にする」という日本の大切な仕事観は、果たしてこの先どこに向かっていくのだろうか?
”はたらく”に密接に関わる専門家集団であるわたしたち㈲人事・労務は、日頃の企業との関わりを通して、社会に蔓延する厭労感に問題意識を抱いてきました。そして、このコロナ禍。StayHOME、ソーシャルディスタンスなどさまざまな生活様式の変化に伴いあぶり出された、リアルで会社に行く意味、職場という場でのコミュニケーションのありかた、ストレスマネジメント、対立構造のひずみで生じるハラスメント問題など、多様な課題に直面する中小企業の姿を目の当たりにしました。
そのような中でも、一つひとつ課題をクリアしながら懸命に前へ進もうとしている社長さん・リーダーの方たちが、力強く経営を推し進められるように。そして、人口減少時代を迎えるこれからの日本社会において、志を同じくする地域の中小企業が繋がり合いながら創造性あふれる”はたらく”を生み出していけるように。コミュニティ経営によって地域の”はたらく力”を高めていくべく、前向きにはたらくカッコ良い大人が増えていくことを願い、今回「コミュニティ経営実践応援団」を立ち上げ、中小企業の社長さん・リーダーの皆さんを応援していきます。

「コミュニティ経営実践応援団」とは

先行きの見えない時代の中、多くの企業では、新たなイノベーションを起こし続けていくことが喫緊の課題と言えるでしょう。予測できない社会情勢、人手不足問題、こういった企業のこれからの課題を解決していく手段として、各企業が取り組んでいるのが働き方改革です。働き方改革とは、働く人たちの多様な価値を尊重し、様々な立場の人材を取り込むこと、これは、SDGsの「誰一人取り残さない」という理念と繋がります。
しかし、ただ法令を遵守し、障害者雇用や女性の雇用推進を行えばそれで終わりということではありません。社労士の立場から数多くの働き方改革に携わり見えてきたことは、法令遵守の視点だけで改革を進めるだけでは、大きな危険をはらんでいるということ、ハラスメント問題や労務トラブルの頻発等により、結果的に会社自体の体力が落ちていくという状態が見受けられます。働き方改革をイノベーションの視点から見たとき、それは同調圧力の高い組織からは生まれてきません。異質なもの同士が対話を通して、信頼のもとにぶつかり合い、異なりを認め合い、合意形成しながら、新たなイノベーションを起こしていくというプロセスを踏む必要があります。

●「間」のある組織を目指す
こうした個々の違いを認め合うためには、多様な個を受け入れる媒体として、「間」=コミュニティが必要です。つまり個人と公の二項対立ではなく、両者の間を取りもち、そこにノイズを取り込んでいく「共」の存在があることで、多様な価値観が「共」=「間」を通して個及び公に流れ込み、様々な人や会話により、お金だけではない価値が生まれてきます。そんな多様な価値観が混ざりあう中で、その人にとって心地よい空間、職場へと変わっていくのです。
コミュニティの存在は、個々人の人間性を形成します。コミュニティを通して、個人が自らの人間性を高め、自律性を発揮していくことで、自己変容を遂げていく。そして、集団は、企業市民として、地域に開かれた存在へとなっていく。さらにその先には、共を通しての公の秩序ある状態の中で、個人が自由を享受し、開かれた組織の中で存在的承認を得ていく場としての会社が、社会の持続性を実現していくのです。その中で個人が自らの根源に目覚めて、より大きな幅広い世界と繋がっていく、それが人間性尊重の時代と言えるのではないでしょうか。
個人の幸せ、それは一人で得られるものではなく、人との繋がり、コミュニティによって創られます。「誰かと共にある」、その繋がりが形成されていることが、個々人の、そして職場、地域の幸福感へと繋がっていくのです。一見遠回りのように見えるこの過程を積み重ねていくことが、持続可能な社会に向けての小さくも確実な一歩となるのではないでしょうか。
そのために、会社は限りなくコミュニティを兼ね備えた組織となり、地域に開かれた窓を形成することが求められています。個人と地域の”間”を取りもつもの、両者を繋ぐのが、個人が働く・所属する職場であるため、職場のウェルビーイングはそれだけ重要な意味をなしているのです。
そこで、弊社が8月に出版予定の書籍『コミュニティ経営のすすめ』において、このようなコミュニティとしての自律分散な組織運営を実践することをコミュニティ経営と呼び、そ組織開発・人事の視点から、具体的な手法や事例をまとめました。
この書籍を道しるべに、これからの社会における持続的な経営を推し進める皆さんの後押しをできればと考え、「応援団」としてコミュニティ経営の考え方や実践例を世に広めていく活動を取り組んでいきたいと考えています。

具体的には、
●日本各地の組織のリーダーが、未来思考で創造的な”はたらく場づくり”に取り組んでいくための「社内通貨制度」の導入・運用・啓もう活動
●日本各地の中小企業が実践するコミュニティ活動から生まれる価値が地域内に循環していくための出島機能の運営
という二点です。

なぜ、クラウドファンディングなのか

クラウドファンディングでいただいたご支援は、「ソーシャルアクション基金」を通して、これからの新しい社会を動かしていく装置を稼働させるために取り組んでいる活動・団体の支援に充てさせていただきます。
ソーシャル・アクション基金とは、”未来のはたらく力を増やす”活動を推し進める団体・企業の支援を行なう基金です(2017年に一般社団法人日本ES開発協会が設立)。

ご寄付や、さまざまな場(イベント、セミナーなど)の収益の一部をこの基金に集め、活動支援金として団体・企業の事業に分配しております。分配の対象となるのは、「子どもたちの未来の“はたらく”に関する希望と可能性を広げる活動をしている団体・企業」の事業です。
各々の団体・企業が持続的に事業に取り組む支えとすることで、皆さまの温かなおもいとアクションを子どもたちの未来の”はたらく”のために役立てています。

お申込みフォーム

クラウドファンディングは、7月下旬よりスタート致します。
https://readyfor.jp/projects/community_ouendan/preview
クラウドファンディングでご支援いただいた方は、「応援団」メンバーとして、オンライン読書会やオンラインセミナーなどの学びの場へご参加いただけます。
また、応援団の活動や、ソーシャルアクション基金を通した支援先の選定は、ESコモンズメンバーにて行います。
応援団やESコモンズにご興味ある方は、ぜひ下記よりお問い合わせください。

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