場に関わる皆が「わたしたち」を主語に語る組織【1】~ビュートゾルフ柏へ行ってきました。
『ティール組織』がビジネス書としては異例のブームとなり、未来型組織や新しいはたらき方についての関心の高まりを強く感じる昨今ですが、
この書籍の中で、「支配的な組織モデルである達成型(オレンジ)から進化型(ティール)という新しいパラダイムへの変化を示す最も優れたケース」として紹介されている企業があります。
オランダで在宅ケアサービスを営むビュートゾルフです。
・管理職ではなく”コーチ”が現場のチームを支援する
・本社に人事部門はなく必要最小限のスタッフ機能のみ
・社内SNSで情報共有し現場での問題解決を後押し
など、ティール組織の道を先行く存在として注目されています。
実はこのビュートゾルフを日本で運営している組織が、千葉県柏市にあります。
ごく普通の住宅街の中に建つ一軒家。
玄関のドアを開けると、そこには大勢のボランティアの皆さん(地域のおばあちゃんたち)が。
この日は、ボランティアメンバーが集まる月一回の定例ミーティングが行なわれる日だったのでした。
縁あってここに同席させていただくことになった私たちは、誰がスタッフなのかも分からぬままにあばあちゃんたちに導かれ、中へ入りました。
「こんにちは。」
一軒家のリビングの中では、大勢の人たちが代表の吉江悟さんを囲んで意見交換中。
看護師を目指す方たちの視察というその場に私たちも混ざらせていただき、ビュートゾルフ柏の取り組みや考え方、そしてオランダのビュートゾルフの組織のカタチなど、さまざまなお話を伺いました。
吉江代表のお話の中で印象深かったのは、「チームが自走する」という表現。
オランダのビュートゾルフでは、チームの課題解決力を加速させるため、現場での実践内容を共有するSNSの活用やIT推進に力を入れており、代表のヨス氏は、理念浸透を意識してツイッターでの社内発信にも積極的だと言います。
情報を共有するということは可視化が徹底されているということでもあります。
生産性指標もメンバー皆が共有し、「どうしよう」「こうしよう」とチーム内で話し合い臨機応変に対応できる土壌がつくられているのです。
このような取り組みによって、チームメンバーが自ずと考え、課題に向き合い解決の道筋を思考する、まさに”自走するチーム”が育まれているのだと言えます。