変わりゆく町に残す、地域に息づく一人ひとりの物語

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第47回目の放送は、
「変わりゆく町に残す、地域に息づく一人ひとりの物語」をテーマに、みんなの「立石物語」プロジェクト発起人の塔島麦太さんにお話を伺いました。

かつて弊社コミュニティ・903シティファーム推進協議会に携わり、活動を共にしていた塔島さんですが、現在葛飾区立石の米屋で働きながら、立石駅周辺の再開発によって消えゆく個々のお店や人の歴史を記録していく「みんなの立石物語」プロジェクトを行なわれています。
今回は、塔島さん自身の背景や変遷と共に、立石という町での活動の様子を伺いました。

塔島さんは目黒区の昔ながらの商店街のある町で育ちましたが、ご縁あり、徐々に立石という地域に深く関わっていくようになります。
高校生の頃から政治や社会問題、さらに哲学に興味を深める一方で、自身も馴染みのあった個人商店の大切さを感じ、一次産業に携わりたいという思いを持ちます。その後、ふと訪れた米屋に引き込まれ“いつか自分で米屋をやりたい”と思い立ったことから、現在の米屋で働くことになりました。

立石駅周辺は、個人商店や飲み屋が立ち並ぶ商店街で、古くからの人々の働きや暮らしがある町でした。しかしながら30年ほど前から再開発計画が進み、駅北側では昨年より着工が始まっています。
この再開発計画反対運動を行う住民の方々と知り合い、共に活動するようになった塔島さん。その過程で、立場によって異なるそれぞれの思いに触れ、葛藤を重ねながら”立石の良さとは何か?”について考えるようになります。

塔島さんは、活動の最中そして再開発が決定した後も、自身の米屋を活かした企画を開催。町の人や歴史と関わる中で、“まだできることはある”という思いに至ります。
そして、みんなの「立石物語」プロジェクトをスタート。史料では表せない個々の歴史ー物語にスポットを当て、地域に息づく人の営みを書き残そうと、町の一人ひとりに取材を重ね冊子に綴っています。

塔島さんが最後に語っていた、
「再開発により浮き彫りになった分断を埋めていきたい」
「役割がキーワードー自分のやりたいことと、周囲から求められることの両面が一致することをやっていきたい」
という言葉が印象的でした。
悩み模索しながらも多様な関係性を築き、活動を推し進めていく塔島さんの姿から、地域や暮らしに根付いた働くあり方を見せていただきました。

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