自然と関わりながらはたらく農業から学ぶこと
株式会社農業技術通信社 代表取締役社長 昆吉則氏
ー経営者の仕事は、自分が作るのではなく、育つ条件を整えるだけー
元々サラリーマンをされていた昆社長。
社会起業家として“農場の進化”に貢献する「コンテンツ事業」を基幹分野に位置付け、その延長戦上にある「イベント事業」「広告・PR事業」に注力し、持続的な企業価値を創造されています。
そんな昆社長に、社会起業家に必要なものをお伺いしました。
・エゴをなくしてる?
そもそも10年間サラリーマンしたのですが、子供が保育園に行っていて、「給料を増えるからやめていいだろう。」という非常に甘い考えだったんですよ。
色んなお客様に挨拶に行き、「フリーの編集プロダクションをやります。」と言ったら、
みんな可愛がってくれてたお客様たちが、「そんなことやめなさい。そんなことより月1回うちに遊びにきて、色んな話をしてくれよ。毎月5万払ってあげるから。」という人が5、6人いたんですよ。
大体が、中小企業の経営者でした。
こういう仕事をしているから、能力があるからではなくて、
「ここに行ったら、良い情報がああるな。」というのを教えたりする中で、お会いする人が出てきた。
自分は自分の才覚というよりも、必要としてくださる方がいらしてくれてるんだな。と。
いてくれてるから、何をやれば良いのか?何を調べるべきなんだろう?と気づかせてくださって・・・。
そういうようなことがあって、「必要とされるということが、安定的に持続するために必要」なんだなと思います。
・経営者の仕事とは何か?
土を作れば作物が勝手に育つっていうんですよ。
我々は作物が勝手に育つような条件を作るのが、仕事なんだと。
僕が作るんじゃなくて、僕が作るのは育つ条件を作るんだと。
土を作れば作物が勝手に育つ。
社員に「あなたはこうだ」と指図をするよりも、その人たちが生き生きと意欲を持って新しいものを作れるような環境を作っていく、動機を与える、その条件を整備することが経営者の仕事である。「これをいくらで売ってこい!」ってのは管理者の仕事かもしれないけれど、経営者の仕事じゃない。
・君は、本当にそれをやりたいのか?
本当に君はそれをやりたいのか?
これなら儲かると思ってるからやるというのではない。何か始めたら、大体は困難にぶち当たる。大体思い通りにいかない。その時にくじけないというのは、どうしてもそれを続けたいっていうのがある。
わがままで続けるのではなく、本当に自分が必要なのか?お客さんに社会に。
自らに向かって問うことだと思うんですよね。
昆社長は独自のネットワークを持ち情報を発信されていらっしゃいます。