クレド導入後のES組織開発のプロセス
ES組織開発の柱となるのがクレドの作成と活用です。
チームでの対話を通してクレドを作成していくことで、 個人と組織の成長が促されますが、作成した後のクレドの活用が、クレド作成後の組織の変容、成長には重要です。
そして、クレドは「運用」が大切です。
クレドが出来た後の運用方法で持続可能な取り組みが行えるかが決まります。
施策を考える際の3つのポイント
クレドを活用するための施策を考える際には、大切となる3つのポイントがあります。
①一人一人のつながりの強化するための施策
②リーダーシップを強化するための施策
③マネジメントの変容を促すための施策
まずは、組織開発は関係性の質を向上させていくことが目的ですので、社員の接点が増える取り組みを行っていくことが大切です。
イベントの開催であれ、ミーティングであれ、面談の場づくりであれ、接点が増えるものであれば全て取り組む価値があります。
まずは、気楽に取り組めるものから初めて見るのが良いでしょう。
また、再現性のある取り組みにするということは、取り組みを持続可能なものにするために大切です。
誰が行ってもできる取り組み、担当者が変わっても引き継げる仕組みづくりを行っていきましょう。
まずは3か月続ける
クレドを活用する際は、まずは3か月続けることを目標とします。
3か月続けることが出来れば、その後の1年は継続できる可能性が高まります。
そして、1年継続できた取り組みは、次の担当者への引継ぎできるカタチにすることで持続可能な取り組みとなります。
多くの企業で実践していただいているクレド活用の取り組みの例としては、朝礼での活用と社内報があります。
朝礼でのクレド活用では、単にクレドを読み上げるだけでなく、クレドについて自分の言葉で考え発信、共有する場にすることでクレドの定着率が高まります。
また、社内報においては、社長や人事担当者が一方的に会社の思いを伝えるのではなく、メンバーが参画して作成することにより、作成するメンバーはもちろんのこと、他のメンバーにとっても自分たち事として受け入れやすいメッセージとなります。
対話の習慣を根付かせる
クレドの活用においては対話の習慣を根付かせることが最も大切です。
クレドづくりは対話を通して行われますが、クレドが完成した後も、ワールドカフェなど未来志向で考える定期的な対話の場を設けることが大切です。対話の中で出てきたキーワードが、数年後の取り組みとして形になってくるケースも数多くあります。
また、職場で継続的に実践する具体的取り組みの例としては、1オン1ミーティング(1対1での面談)とイロドリ会議(チームでの対話の場)を推奨しています。
1オン1ミーティングでは、日々の業務の進捗状況の確認に終わらせることなく、部下にとっての時間として活用することが大切です。
ハピネス5活用での日々の気持ちの変化などの情報をもとに今後のキャリアやよりチーム内で価値を発揮していくためにできる具体的行動などを話し合う場として活用することが大切です。
個別の面談と合わせて、「イロドリ会議」で、チーム間でのそれぞれの思いの共有や共通する思いの重なりのすり合わせを行っていくことも大切です。
メンバーそれぞれが日々の業務の中で感じている気づきや、プロジェクトを進めるうえでの他のメンバーからのアドバイス、自分が主として担当している仕事だけでなく、他のメンバーがどのような仕事を行っているかを知ることで協力体制も築きやすくなりチームとしての心理的安全性も高まって行きます。