自己理解・他者理解


職場の環境に関係なく、自分の意見を言えない社員もいる。これは、主観を伝えることに慣れていない事情が考えられる。その場合、社員が意見を言う場を定期的に設けることが望ましいだろう。

例えば、物語などを使い登場人物の行動や決断について話し合うことで、自己主張の機会が増え、他者の価値観理解も促進される。このプロセスを通じて自己理解が進むと、自分に合った選択が容易になり、相互尊重や人間関係の向上に役立ち、自己表現しやすい環境づくりに繋がる。

逆に自己理解が浅いと、自己効力感の低下や他者とのコミュニケーションの悪化などの問題がおこる。社内で意見を伝える場を設ける取り組みを通じて、健全で創造的な職場文化構築ができると良いだろう。

『月刊 人事マネジメント』(ビジネスパブリッシング発行)
2024年8月号 一歩進んだ「人事ツール」活用術
執筆者: 藤原 都子