ES組織開発の柱 「クレド」の導入法


クレドの導入と活用

ES組織開発の柱となるクレドづくりは、成功体験記という作文を書いてもらうことから始まります。一人一人のメンバーの働く上での転機となった体験や仕事哲学、大切にしている思いといった、これまで自分たちの中にあった暗黙知を言語化することにより見える化し共有を行っていきます。

一人一人が大切にしたい思いは、作文に書くという行為によって初めて言語化され、語り合う場も設けることにより初めて共有されます。

そして、その中から言葉を拾い上げながらクレド項目としてまとめ上げていきます。

クレド作成においては、社長の頭の中にすでにクレドにしたい思いや考えがはっきりとしている場合もありますが、あえてクレドづくりは社員参画で進めていくというのがポイントです。それは、会社のメンバーが、社長の思いや会社の思いではなく、クレドを自分ごと、自分たちごととして受け入れていくための変容を促すための大切なステップだからです。

クレドづくりにおける対話を重ねていくなかで、プロジェクトメンバーは自分ごととして考えられるようになり、クレドが完成することには私たちが大切にしたい思いをまとめたクレドを自分たちごととして語れるようになっていきます。

集合知

クレドを作成・運用することの大きな価値の一つは集合知を活かせるということです。

一人一人中にある思いは見える化して初めて共有することができるようになります。一人一人の大切にしたい思いが共有されることにより会社の大切にしたい思いが明確にり、会社としての空気感がであがってきます。

会社として大切にしたい思いが言語化され共有することができるようになると、求める人材も明確になり採用基準もはっきりとしてきます。

会社としての大切にしている思いやメンバーとして期待することを伝えることができれば、入社後のミスマッチも起きづらくなります。

また、一人一人の体験や気づき、学びといった目に見えないものを言語化し共有することは、組織が大切にする思いすり合わせを行いブレさせないという効果だけでなく、組織としての変化・成長する上でもメリットがあります。

一人での気づき、成功失敗といった経験から得た学びを一人だけの学びとして終わらせず、メンバー同士で共有することによりメンバーそれぞれの学びをメンバー全員の学びとして組織の成長につなげていくことができるのです。