今、経営者に求められる「イノベーターシップ」はどのように身に着けるのか?〈第5回〉


■現実を転換する「意志力」

イチローがメジャーで3000本安打を達成しました。確かに素晴らしい記録ですが、それよりすごいことは2001年から16年間毎年200本前後の安打を打ち続けてきたその持続性です。そこには、モチベーションではなく「意志力」が存在しています。3000本という目標の裏には、イチローがその記録を達成する心の状態、つまり目的の明確性があります。記者のインタビューにイチローは以下のように答えています。
「僕が何かをすることで僕以外の人たちが喜んでくれることが今の僕には何より大切なこと、それを再認識した。」
つまり、イチローは、自分自身が何をするためにここにいるのか、どう在りたいのかを知っているということです。

現実を転換する際には、お金やモノといった外的要因による一過性のモチベーションではなく、個々の内面から沸き起こる「意志力」を向上させることが必要だと、私は考えています。日々、どう在りたいかを問い、意志を持って小さな成功体験を積み重ねることで、現実を転換します。

■「意志力」を高めたい。その為にはどうすればよいのでしょうか?

その為の一つのステップとして、組織での問いかけを「何をしたいのか」ではなく、「どう在りたいのか」に変える必要があります。
すべての人に『自分軸』があり、誰もが『人生の主人公』として生きることができる、共に働く仲間一人ひとりに望む未来があります。リーダーは、一人ひとりが「おもい」に気付き、人生を豊かにするための目標を描いていきます。
私自身『「農」と「食」で循環型の自律したライフスタイルをデザイン』と掲げ、903シティファーム推進協議会を立ち上げ、思いの強い魅力ある仲間とともに活動する上で、強い意志力が求められることを実感します。私自身、師との対話を繰り返し、自己認識を深め、自分の努力の方向性を明確に示唆を得て、自己変容への道を歩みます。

1日1人ずつのイノベーターの実践体験を日々実践したら21日(1クール)ごとに振り返り、今の自分自身の在り方の認識を深め、自身の行動と思考のズレから内省を繰り返し、自己変容への道を歩みます。

自分自身のあり方をもう一度思い出してください。
このメガネをかけ続けることが、どんな未来へとつながるのでしょうか?
それはあなたが、そして共に働く仲間が望む未来でしょうか?
もしも「それは違う。望む未来じゃない」と感じるのなら、どんなメガネをかけた方がいいのか、GATE手帳とともに一緒に考えていきましょう。

今、経営者に求められる「イノベーターシップ」はどのように身に着けるのか?

イノベーションを起こすリーダーに必要な[自己認識]→[内省]→[自己変容]のスパイラルを巻き起こす。
不確実で複雑な世の中で、イノベーターシップを発揮し、未来のはたらくカタチを共創していきましょう。