地域から必要とされる、ものづくりを通した地域子育て
株式会社スリーハイ 代表取締役 男澤誠氏
ー地域に根差したコミュニティーをー
地域貢献をしながら会社を経営する男澤社長。
その秘訣は、”経験したことを人に伝え、感謝の循環を廻すこと”という非常にシンプルな 行動指針から生まれていたものでした。
何故、小学校とパートナーシップを組んだのか?地域に根ざしたコミュニティー運営の作り方とは?
そこには、中小企業だからこそできる取り組みがありました。
・何故、コミュニティーが必要なのか?
震災が起きたときに、工業団地も建物が揺れて、電信柱が倒れそうになったんですね。 自分の会社もみんなもお互い知り合いじゃないから、声かけづらいんですよ。
その時、地域に、コミュニティーがないと言うことに気づいたんですね。
震災の時に、助け合える最大のキーワードは・・・日々仲良くしてることなんですよ。 仲良くするには、コミュニティーが必要だしそこにコミュニケーションがないといけないし。
何かの切り口で、みんなが関われるようなツールがあれば良いなと思った。 防災というテーマで工業団地でどう言った備蓄・防災グッズがあるか?っていうのを 子供達が一社一社取材して作ったマップがあるんです。
まさに、これは社会課題だと思うんです。
・中小企業の社長は、どんな場を提供すれば良いのか?
考えられる場があれば、どんどん考えたりする。 それがまさしく体験・経験。
物創りを完成品を見せるんじゃなく、どういった風にできてるか自分たちが経験しなが ら、完成に持っていく。 難しい、できない、不思議っていう感情が芽生えていくんですよね。 それが一番大切なプロセスですよね。
『とにかく経験をしなさい。』と子供や社員にも言い聞かせています。
・何を連鎖させれば、コミュニティーは生まれるのか?
今、繋がり・コミュニケーションができないって言われるが、簡単で、経験をして、それ を人に話したりするだけで良いんです。その中で、1+1が2じゃなくて4になったりす るんですね。
今度それがビジネスになったり、アイディアになったりする。
その人の繋がりが、人の繋がりをうみ、また繋がりをうむ。 それこそがまさにコミュニティーじゃないですか。
それが仕事にも自分にも返ってくるし。
そうすると、自分が地域に必要とされているか?きっとわかると思います。 人の繋がりから何かやってよ。と言われ、やれば感謝されますよね。
感謝されたことに、自分もその人に返す。
感謝の連鎖こそが、まさにみんなに一番伝えたいところ。 『それをすることが、良い社会になるんだよ』ってことを伝えたいんです。
社会課題と自社の役割が明確にリンクしている男澤社長。 モノづくりを商いにされる中小企業の社長が見ている視座の高さは、国家だ。 この視点の高さこそ、上記の発想の源になっているように思える。