「ハピネス5」を活用した組織開発の概要
組織の幸福度・社員のやりがいを見える化
組織の発達段階を上げていくためには組織の見える化が大切です。
ES組織開発コンサルにおいても、最初に組織の現状把握をするため組織診断と社員インタビューを行います。ただし、組織診断や社員インタビューでは改まった気持ちでの回答となるため、それだけで組織の状態を正しく知ることは困難です。
そこで、日々の業務の中でよりリアルタイムに従業員の状況を共有・把握していくことでより組織の状況を正しく把握することが可能となります。
ハピネス5は、組織の問題点を洗い出すためだけのものではなく、こうありたいという声を拾い上げたり、語りやすくするための場としても活用できるツールです。
ハピネス5では以下の5つの指標で組織の状態を知ることができ、組織の幸福度と社員のやりがいの見える化を行うことができます。
①マインド
②コミュニケーション
③リーダーシップ
④組織のES
④組織のSQ
ハピネス5では、日々のマインドチェックを行い日々の気持ちの見える化を行い、メンバー間で共有することで、個人のモチベーションの上がり下がりや、業務とマインドの関連性などが見えてきます。
また、ありがとうカードを贈るというアクションは、つながりの見える化にも役立ちます。どのようなメンバー間でのやり取りがあるかの見える化が可能となります。
1on1ミーティングでは、ハピネス5で記録・共有したデータをもとに、定期的に気づきや課題、思いの共有を行っていくことが可能となります。
心理的安全性
ハピネス5を導入するにおいては、心理的安全性という考えが大切になります。
心理的安全性が高い状態とは、エドモンド教授の定義では、他のメンバーが自分が発言することを恥じたり、拒絶したり、罰を与えたりすることがないという確信、信頼をもっている状態のこと、また、チームは対人リスクをとるために安全な場所であるということがメンバー間で共有された状態のことを言います。
グーグルが成果を上げるチームについて行った調査でも、優秀な能力を持つメンバーがいるチームではなく、心理的安全性が高いチームがパフォーマンスが高いという結果が出ており、組織における心理的安全性の重要性が広く知られるようになりました。
ハピネス5の導入段階では、日々の気持ちを周りのメンバーに開示することに抵抗があるという反応が起きる場合があります。しかし、その状態を掘り下げてみると、過去に気持ちを伝えたにもかかわらず受け入れてもらえなかったりと自己開示への恐れがある場合があります。
失敗を開示できるか、また、個人のチャレンジが認められ応援される環境であるかは組織の成長、パフォーマンスを上げていく上でも重要な要素となります。
日々の気持ちを共有したくないといった声を拾った時にもこそ、その気持ちの先にある組織状況に目を向け取り組みを始めていくきっかけにしてほしいと思います。
ハピネス5の活用は、日々のメンバーの状態を共有・開示しながら心理的安全性を高めるとりくみでもあるのです。